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親愛なる犀たちへ

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1才半を過ぎた南アフリカの孤児シロサイ・リトルG、  早くも密猟対策のために・・

この写真をご記憶の方があるかもしれない。

昨年5月頃、密猟者に角を狙われ残酷に殺された
母サイに寄り添って、激しく泣いているところを
発見され保護された子サイが、「トラウマから
夜ひとりでは眠れなくなってしまった」、といういう記事が
この写真と共にインターネットで広まっていた。

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2014年5月7日に起きた痛ましい密猟事件は、
南アフリカのクルーガー国立公園に近い
Kapama Private Game Reserve で発生し、
母を失った当時生後3ヶ月の赤ちゃんサイは、
Hoedspruit Endangered Species Center(HESC)に
保護された。


発見後、鎮静剤を投与されている孤児サイ。
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子サイは、当時生後3ヶ月だったという。
この日までは片時もお母さんのそばを離れず、
日に何度となく母乳をもらっている毎日だった筈。

赤ちゃんサイは、Gertjie と名付けられ、愛称 は Little G。
母乳の代わりのミルクで育てられることになる。

Little G が孤児になって間もなく1年半になるが、
ごく最近、Hoedspruit Endangered Species Centerから
彼の近況を知らせる記事に少し驚いた。

記事によると、1才8ヶ月の Little Gは順調に成長し
体重がもう1トンになり、9月30日に伸びた角を
切る処置が施されたそうだ。

処置後、麻酔から覚めて元気な様子のリトルG。↓
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1才のサイのまだ小さい角をもう切らなくてはならないとは
悲しい気がするが、それで密猟の危険がなくなるのであれば、
そんなことは言っていられないのは勿論よくわかる。
動物のこどもたちを保護しているこのセンターも
決して安全地帯ではない、ということだ。


さらにそのことを裏付けるニュースもあった。
10月5日には、リトルGとMatimba という2頭の
シロサイが放されている囲い地に強力な電子柵を
設置した、という。

それでもまだ密猟者対策は充分ではない、と
センターでは考えており、密猟者が侵入する危険は
相当に高いようだ。密猟が特に多いクルーガー国立公園の
近くであることから当然の心配なのであろう。

2014年の南アフリカのサイの密猟数は1215頭、
そして、今年も8月までにすでに749頭が密猟され、
そのうちの544頭がクルーガー国立公園のサイである。
 

ブログ内関連投稿記事 :
「南アフリカ、今年8月までのサイの密猟数」
http://dearhino.exblog.jp/21655014/
(2015.09.18)


これまで何となく孤児サイが保護されているのは
密猟の危険があまりない安全なところだと思っていたが、
サイのいるところに安全な場所などなく、
密猟対策をどこまでやっても充分とは思えないほど、
現状は厳しいということがよくわかった。


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立派に成長中のリトルGもミルクを卒業したのは
つい先月のこと。お母さんと一緒に暮らすサイは
もっと大きくなっても時々、母乳をもらっている。
でもこうした人工哺育の場合は、サイが飲むミルクは大量で
ミルク代も相当にかかるので早めにミルクを卒業させる
傾向があるかもしれない。


ミルク卒業おめでとう、G君!
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Hoedspruit Endangered Species Center は、
リトルGの動画や画像とたくさん公表しているので
以下に紹介。


センターに移送された時の様子。




元気になってきた!




友達のラミーと追いかけっこ。






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羊のラミーと仲良し! いつも一緒にいる。
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このゴミバケツがお気に入りらしい。
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孤児サイたちが、密猟の悲劇にもう二度と見舞われることなく
寿命を全うしてくれることを願わずにはいられない。



すべての掲載画像(C):Hoedspruit Endangered Species Center 。


参照記事 :
1.The Story of Gertjie
3.IMPORTANT ANNOUNCEMENT:GERTJIE IS DEHORNED.
4.SECURITY UPGRADES TO THE RHINO BOMA.
5.GERTJIE "LITTLE G" THE BABY RHINO.


参照記事2.より原文一部引用 :
”On the night of Wednesday, May 7, an all-too-familiar tragedy unfolded in the bushveld of Kapama Private Game Reserve. Under the cover of darkness, poachers swooped in and brutally mutilated a female rhino for her horn.

By the time rangers had been alerted and rushed to the scene, the poachers had made their escape and the rhino had succumbed to her injuries. Next to her body, refusing to leave her side, they found her three-month old calf, crying inconsolably.”


by dearhino | 2015-10-16 19:59 | 南アフリカ
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