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南アフリカで6年ぶりにサイ角の国内取引許可の判決

南アフリカでのサイ角の
国内取引の再開は
サイの密猟を減らすために
有効なのであろうか?


11月26日、南アフリカ Pretoria の裁判所、
the North Gauteng High Court でFrancis Legodi 判事により
国内でサイの角の販売の禁止を解除する判決が出された。

2009年以来、南アフリカではサイの密猟の増加したことを
背景に、サイ角の取引が禁止されていた。

今回の判決は今年9月、南アフリカのサイの
有力な飼育業者2名による自己所有のサイ角ストック
および、飼育中のサイから角を切り取り販売をする
許可を求める訴えに対する決定だった。


サイ飼育業者側は、サイ角取引禁止以降も、サイの密猟は
急増を続けていることから、販売を合法化する方が、
サイ角の闇価格を下げることになり、密猟を減らすことが
できると主張。

しかし逆に、環境団体を始めとする反対派の人々は、
販売の合法化はサイ角の需要を増加させることに
しかならない、と考えている。

数年来、両者の立場の論争は続いているが、
今回の決定は、来年のCITES会議で、サイ角の国際取引の
合法化案を提案しようとしている南アフリカ政府を
後押しするものになるであろう。

今後は南アフリカ国内に限り、サイの角の販売が
法律的には可能となるが、実際には環境保護の
関連官庁の個別の許可がなければ販売できない。


Legodi 担当判事の判決は、

2009年に取引禁止を決定する前に、広い意見聴取が適切に
実施されていなかったこと、

取引禁止後の著しい密猟増加を考えると、禁止の効果は疑わしい

という論拠からなされたという。
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Photo(C):AFP


南アフリカに生息するサイは 2万2000頭、地球上のサイの
80% 以上にあたる。

サイの所有者協会では、「サイ角の販売は金儲けのためではなく、
サイを救うため。」として、今回の決定を歓迎している。


それに対し、野生動物保護団体では「この決定は、サイ角の
国際取引の合法化へのキャンペーンになってしまう」と大きな
失望感を示している。



今後、どういうことになるのだろう?

少なくとも、今はまだ、売買が認められるのは南アフリ国内のみ
であるが、合法ということで、以前より手に入れやすくなる
サイ角がこれまで以上に大量にベトナムや中国に密輸され、
闇取引価格が下がるとしたら、欲しくても価格的に
手が届かないと諦めていた中間層の購買意欲も刺激され、
ベトナムや中国のサイ角需要がさらに大幅に高まるのでは
ないだろうか? そして、より安いサイ角を合法化市場で
売るための密猟も増加するという見方もある。


さらに、今後もしも国際取引が合法化されて、
大量のサイ角が正規にベトナムや中国に持ち込まれ、
合法化推進論者が予想するように、合法販売のサイ角の
価格が大幅に下がったとして、サイ角の密売ビジネス組織は、
もう儲けが見込めないと判断し、サイ角売買から撤退して
くれるのだろうか??

過去の象牙の例外的な合法取引許可の例をみても、それによる
密猟減少という楽観的な見通しは考えにくい。


2.L'afrique du Sud légalise la vente de cornes de rhinocéros.

参照記事1より原文一部引用 :
A South African court on Thursday opened the way to allowing local trade in rhino horns, alarming some conservationists who warned the ruling leaves rhinos even more vulnerable to poachers who are slaughtering them in record numbers.


by dearhino | 2015-12-01 01:58 | 南アフリカ | Comments(0)
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