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南アフリカ・サイの猟などに関連する規制強化案

南アフリカの環境省が、サイの販売、ハンティング、情報管理などに
関する規制の強化案を公示した。

公示後、30日間のパブリックコメント期間を経て
適用される。

内容は以下のようだ。

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1.
ひとりのハンターが狩りを許可されるサイは
年間1頭のみ。

2.
サイが死亡した場合、速やかに当局に報告。

3.

売却あるい移動させるサイには3個のマイクロチップ
角2本と背骨)を埋め込む。

4.
地方当局は、各地方のサイの死亡、移動に関する情報を
全国データベースに共有させること。

5.

サイ所有者は、自然死のサイから角を得た場合に
5日以内に政府当局に通知する。

6.
サイ角の所有者は角を安全に保管する義務がある。
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規制強化案からは現状の問題点が浮き彫りにされる。

角を狙った密猟により絶滅危機が高まり、
このまま密猟が増加し続けたら、10年後、20年後には
絶滅するとも言われるサイであっても、南アフリカを含む
アフリカの国々では、超高額なお金を払って狩猟の権利を
買えば、合法的に動物を狩ることができる。それが、
「トロフィー・ハンティング」と言われるもので、
その利益は観光収入の重要な部分にもなっている。
サイに限らず、ゾウ、ライオン、キリンなどが狩りの
対象になっている。

新しい規定案では、一人のハンターにつき
1年に1頭に制限するということは、それ以上頻繁に
サイを撃ちたい人間がいる可能性があるということ
だから驚く。

伝統的にトロフィー・ハンティングが盛んな欧米の
ハンターである可能性が高い。

自分が狩った動物をトロフィーとして持ち帰るという
ことから名付けられたトロフィー・ハンティング自体、
日本人には馴染めないもので、なぜ自国の深刻な絶滅危機動物を
収入のために殺させるのかと思うが、少なくともこの法律によって
1頭でも殺されるサイが減るならば、法律で頭数制限してくれるだけでも
前進と思わねば。

サイの死亡の情報を確実に迅速に国の当該機関に
伝達することが今回の規定強化案に盛り込まれていることでも
その点が必ずしも十分でない現状が推察される。

つまり、南ア政府発表のサイの密猟数の公式報告の
数字にも抜けているものがある可能性は高い。
密猟されても死体が発見されないサイもいる
ので、密猟実数は公表されたものよりも多いと
言われているが、南ア環境省はデータの収集をきっちり
行って正しい密猟実態を把握して、その上で
今後の密猟をくい止める方策を決定して欲しい。


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Photo(C):ESA ALEXANDER


サイの所有者協会のPelham Jones会長によれば、
サイのオーナー達は、すでに密猟防止と角の追跡のため、
マイクロチップの装着は実施しているという。

サイの所有者のひとりは、当該地方当局はこれだけのことを
するためのに充分な人手がないのでは、と語る。ちなみに
このオーナーは自分のサイにはチップを埋め込むことに加えて、
漢方薬に利用できないよう角に有害物質を注入している、という。


参照記事より一部引用 :

"The Department of Environmental Affairs has drafted regulations to strengthen control over the sale of live rhinos, trophy hunting and the stockpiling of rhino horn."



by dearhino | 2016-01-23 22:40 | 南アフリカ | Comments(0)
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