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親愛なる犀たちへ

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密猟者に顔面を切り取られたシロサイのサバイバル

角を狙った密猟者により、
顔面を大きく切り取られた
南アフリカのシロサイが
懸命な治療により生き延びている。

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(C):Saving The Survivors


このシロサイは、南アフリカの Eastern Cape の
野生動物リザーブ Lombardini において、
おそらく襲撃から数日後の時点で
瀕死の状態で発見された4才のメス。

麻酔銃で撃たれた上、角を取るために
えぐられたと思われる顔面50センチに
わたる傷は、関係者がここ3年間くらいに
目にした傷のなかでも最大だという。


緊急手術を受けてから、今日で8日目であるが、
食欲も出て、鼻の部分の骨が砕かれ、
その一部を失うというひどい損傷を鼻に受けたにも
拘わらず、幸い呼吸も安定している。


傷というか、破壊された顔面の写真 が、
Saving The Survivors のfacebook に
アップされている。
(非常に衝撃的な画像なので要注意。)


傷口にわいたウジ虫をどけ、壊死した組織を
取り除き、ファイバーグラス包帯を
スチールネジにより固定するという
手術が行われた。


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(C):Saving The Survivors



獣医によれば、治療は少なくとも1年を要する。

このサイは、この重傷を負った後に
”Hope" と名付けられた。


ひどい傷が癒えて、今後、若いホープが
子どもを生んで、サイが地球に生き残ることに
貢献してくれることが、密猟との戦いにおける
「HOPE」だと、治療チームは考えている。

そして、彼らは言う。
”Every day she lives is a victory."



1日も早く、ホープが傷の痛みなく過ごせるようになって欲しい。

彼女から奪われた血だらけの角は、
今どこで、どうされているのだろうか?




参照記事 :
1.surviving horrific attack by poachers who left her with a 20-inch wound after hacking her horns off
2.A 4-year-old rhino is fighting for her life after poachers hacked the horn off her face and left her for dead.


参照記事1.より原文一部引用 :

A South African rhino has been named Hope after she survived a horrific attack by poachers who hacked her horns off.

The four-year-old female has been left with a 20-inch wound after the attack in Lombardini, a wildlife reserve in Eastern Cape.

Game-keepers found the injured rhino barely alive several days after the attack with the biggest wound the team has treated in the last three years.





by dearhino | 2015-05-27 18:53 | 南アフリカ | Comments(4)

ナミビアのクロサイ、殺す権利を落札した米国人が射殺。

クロサイは、現在、アフリカに約5千頭生息しているが、
ダイヤモンドやゴールドよりも高値で中国やベトナムで密売される
角のために密猟が急増し、絶滅危機が迫っている。

5月18日、そのクロサイが1頭、
ナミビアで、撃ち殺された。
          
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Photo(C): CNN 殺された直後のクロサイ ↑

殺したのは、コリー・ノールトン氏。
密猟者ではない。

昨年1月に、米テキサスで行なわれたオークションで、
「クロサイを殺す権利」を35万ドル(1ドルを
現在のレート、約120円で換算すると約4200万円)で
落札したアメリカ人ハンターだ。


これは、ナミビアの環境省が許可した 
”合法的”な狩り” で、落札金額がそのまま、
ナミビアのサイの保護活動に充てられる。


しかし、このオークションに対して、
動物保護団体を始め、多くの人が批判しており、
落札者であるノールトン氏のもとには脅迫状も
たくさん送られている。

氏は、ハンティング・コンサルタント(36才)、
ハンティング・ツーリズム業界の
スター的存在で、これまでにハンティングした動物は
120頭以上だという。


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<参考>
昨年の落札当時のブログ内関連投稿 

http://dearhino.exblog.jp/19336045/
「ナミビアのサイ撃ち許可証、35万ドルで落札」
(2014.01.13)

http://dearhino.exblog.jp/19339870/
「クロサイ狩猟許可証オークションの落札者について」
(2014.01.14)




ナミビアの環境省のモニタリングによって、
ハンティングにより間引いてもよいという
基準に達しているクロサイが、現在18頭いる。

その基準とは、老齢で繁殖能力がなく、
若いオスの繁殖を妨げる可能性もある、こと。

今回、ノールトン氏が殺すことを許可されているのは
このリストの上位4頭のうちのいずれかの個体。


この狩りは、アメリカのTV局CNNが同行取材しているので
その様子が詳しくレポートされている。
  ↓
Texas hunter bags his rhino on controversial hunt in Namibia




ナミビア政府に雇われたクロサイ狩りに精通した
プロの熟練ハンターらがノールトン氏に同行して
サポートしているとは言え、広く密度の高いブッシュの
なかで、該当するクロサイを見つけることは
容易ではないことをレポートは伝えている。


以下が狩りの経過。

5月15日 :
条件に該当するサイのものと思われる新しい足跡を発見。
その足跡から、体重が約1.3トン、ハンターの気配には
気付いていない、ということを推測。

日中の暑さが厳しくなってきた時期なので、
サイは早くから日陰で昼寝をしている、と予想する。

そこから、そのサイの探索開始。
ハンターたちは、声を発することなく、
方向を手で合図しながらて進む。
追跡には音を立てないことが鉄則だ。

この日は、5時間かけて約10キロを進んで
探したが、見つからなかった。

数百メートルの距離でも、嗅覚と聴覚が
鋭いサイは気配を感じるので、存在を気づかれ、
遠くに逃げられたのかもしれない。


16日と17日 :
探し続けたが、サイは見つからなかった。


18日当日 :
ガイドが水場にいるサイが写っている画像を発見。
そのサイは、耳の切れ目の特徴から、ナミビア政府から
殺すことを許可されている個体であることがわかった。

一行はその個体のまだ新しいと思われる足跡を発見。
サイはがゆっくり歩いて、草を食べ、少し前まで
木陰で昼寝をしていたであろう場所が判明した。

その日、ついに彼らは、30メートルくらいの
距離にいるサイを発見。


ノールトン氏は4発の弾を放ち、少なくも3発が当たって
クロサイは苦痛の声を上げて走り出した。
30分後、サイは地面に倒れた。

付き添いの追跡ガイドが、木に登って
90メートルほどの距離に、そのサイが倒れている
ことを確認。

ノールトン氏が、さらに撃って止めを刺した。


3日がかり追跡で目的を果たした後、彼は
CNNのカメラの前でこう語っている。

「支払った額がまるまるサイの保護に充てられるの
だから、この狩りはサイのためになったよ。」

そして、
”Any time you take an animal's life it's a
emotional thing" とも。

「動物の命を奪うのはいつも emotional 」。

彼のこの「エモーショナル」という言葉を何と
日本語で解釈すればよいのだろうか?

感動的? 心を揺さぶること?

殺人犯が、ときにその理由として
「ヒトを殺してみたかった。」
と語り、求めるものと違いはあるか?


彼の率直な思いを想像して、勝手に言葉にしてみると、
こんな感じだろうか。

「自分よりはるかに大きい動物のサイを仕留めて
これだけワクワクできたら、35万ドルも
高くなかったな。おまけにそれが、サイに
役立つんだから、ウィンウィンさ。
俺のことを非難する奴もいるけど、理解してくれる人も
たくさんいる。ブラボー、狩猟! 」



実際、こうして大金を払って、大型の野生動物を
殺す ”快感” を味わっている人は彼だけではない。

ナミビア政府は、2012年からゾウ、ライオンなどの
大型動物を狩猟する権利を販売しており、
クロサイについては年に5頭と決めている。

従って、これまでにもこうして大型動物を
殺しているハンターがいるわけである。


今回、ノールトン氏にとって幸か不幸か、
オークション段階から世界中に広く伝えられる
ことになったのは、初めてナミビ以外の国で
オークションが行われたので注目された
ためである。



落札から1年以上経過しても実行されないので
もしかすると、サイを殺すことを思い直したの
かもしれない、と期待したのは私だけではないだろう。

ナミビアに行っても、目標のサイを見つけた時点で、
殺すことはやめたら、サイの命に関する重要な問題提起と
高額の寄付をした人物として、彼は今頃ヒーローに
なっただろうに。



「皆はひとりのために、ひとりは皆のために。」
というのは、「三銃士」のなかに出てくる有名な
言葉であるが、

地球の1員として懸命に生きてきた1頭のサイを、
彼を殺すことを楽しむためにハンターが支払う
大金と引き換えに、彼以外の”皆のサイ”を救うのため、
積極的に見殺しにすることが、野生動物の保護の方法として
正当なのだろうか?



大金と引き換えに大型動物殺戮の快感を求める、
ノールトン氏を含めた金満家のハンターたちよりも、
角で大金を得るためにサイを殺す密猟者の方がマシとは
思わないが、身勝手な理由で、動物の命を不当に奪うという
意味では密猟者と同じではないか。

米国の有力なサイの保護団体、
International Rhino Foudation は、
「我々はハンティングは許容しないが、今回の件は、
ナミビアとアメリカ両国で合法的であり、CITES
(ワシントン条約)にも抵触しない、ことを認める。
そして、ナミビア政府のサイ保護への努力には
敬意を払う。」という ”苦しい” 見解を表明している。

ノールトン氏が、殺したサイを米国に持ち帰ることも
許可されているが、これに反対する数千通の訴えが
連邦警察に届いている。




参照記事 :
1.Un chasseur tue l'un des rares rhinocéros noirs pour 350.000 dollars
2.4200万円でクロサイ猟の権利獲得、米男性がナミビアで猟実行
3.Texan paid $350,000 to kill endangered black rhino


参照記事3より、原文一部引用
"A Texan who bid $350,000 to hunt a black rhinoceros in Africa in what was billed as a conservation fundraiser has killed one of the endangered animals. "

by dearhino | 2015-05-25 16:45 | ナミビア | Comments(0)

ベトナムで大量のサイ角と象牙を押収


押収されたサイの角

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Photo(C): Tuoi Tre



by dearhino | 2015-05-17 00:29 | ベトナム | Comments(0)

謎:南アフリカはサイの密猟数の毎月の発表を中止!

ようやく発表された
南アフリカ環境省統計の、
今年4月末までのサイの密猟数
393

昨年の同時期には、331頭だったので
18%以上の増加。


393頭 ÷ 120日 = 3,275頭
24時間 ÷3.275頭 = 7.328時間



1日平均の密猟状況は以下の通り !

1日 3.3 頭

7.3 時間に1頭

サイが殺されている。



昨年までは、南アフリカのサイに密猟数統計は、
毎月、南アフリカ環境省によって公表されて
いたが、今年はようやく先日、初めて発表された。

その理由について、モレワ環境大臣は
「作業量の負担の問題であって、他意はない。」と
語っているが、本当にそれだけなのだろうか?


保護に関わるNGO団体からは、
密猟数の発表頻度が大幅に下がったことに対し、
情報の公開性の点において

「南アは独裁国家で、もはや民主国家ではないのか?」

「我々は野生生物に対して責任がある。
現在、何が起きているかを速やかに
知る必要がある。」

などと、厳しい批判が起きている。



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上記のグラフに示されるように、2008年から
急激に密猟が増加している。昨年は、1215頭であったが、
もし、今年の4ヶ月間の密猟の増加ペースが続くと
年末までには、1500頭近いサイが殺されると予想される。


参照記事 :
1.Rhino Poaching at new record levels.
2.Molewa:Rhino poaching on the rise.
3.Govt remains silent on disatrous rhino poaching stats.


参照記事2より原文一部引用 :

“By the end of April 2015 the number of rhino we lost to poachers was 393 for the whole country,” Environment Minister Edna Molewa told a press conference in Pretoria, adding that 290 of them were poached in the Kruger National Park.

The figure is a more than 18 percent increase over the first four months of 2014, when 331 rhinos were poached including 212 in Kruger, she said.


by dearhino | 2015-05-12 15:19 | 南アフリカ | Comments(0)