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サイ角違法取引の北朝鮮外交官が駐スイス大使に


アフリカ駐在中に、
サイ角の不法取引に
関与した北朝鮮の外交官が
今年2月、駐スイス大使に着任。



Han Tae-song 氏はキム・イルソン大学を
卒業し、イタリー、マルタ、ギリシャ、スペインなどの
国々でキャリアを積み国際組織の専門家とされる
エリート外交官。


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Photo : 参照記事2より



1992年、アフリカのジンバブエに駐在中に
サイ角の密売に関与したとして拘束され、
国外退去させられている。

当時その事件は報道されているが、北朝鮮大使館では、
それは「でっち上げ」であると否定している。

北朝鮮研究をしているポーランド人学者によると、
「Han Tae-song 氏は密輸の手口を知り尽くしている人物。
自らは直接的に関わらず、現地在住の北朝鮮市民を使って
行なわれる。」という。


ジュネーブを本拠地とする国際犯罪を調査するNGOの
報告によると、北朝鮮の外交官によるサイ角と象牙の
不法取引のこれまでの事例は16件に上り、最近では
2015年に外交官とテコンドー指導者が、モザンビークで
サイ角4.5kgと10万ドルの現金を所持していたところを
不審尋問されている。

北朝鮮のこうした不法取引は、外交官への給与と、
ピョンヤン政府の財産獲得のための手段として世界各地で
広く行われ、ごく最近の例では、バングラディッシュで
北朝鮮大使館の高官がロールスロイスを密輸しようとして
国外追放された。

違法行為で国外追放された外交官がその後も
高いキャリアを重ねるということは
通常の国では考えられないと思うが、北朝鮮にとっては
密輸は外交官の「重要任務」なので、当然のことのようだ。

密輸した違法サイ角は、中国やベトナムで
密売するのだろうか?あるいは、国家主席や
高官が使うのだろうか?きっと両方なのだろう。

スイスは北朝鮮にとっては特別な国だそうだ。
なぜなら、現在の金正恩主席はベルンの学校に留学経験があり
当時のスイス大使 Ri Su-Yong 氏が後見人の役割をしたそうだ。
彼は帰国後、北朝鮮政府の要職についているという。


参照記事 :
1.L'envoye tres special de Pyonyang en Suisse
2.A smuggler at the head of the North Korean embassy in Switzerland?

参照記事1.より原文一部引用 :
Depuis début février, il est occupé par Han Tae-song, un homme d’expérience décrit comme un spécialiste des organisations internationales. Au début des années 1990, il s’était toutefois illustré dans une autre activité: le trafic de cornes de rhinocéros, une espèce en voie de disparition.

by dearhino | 2017-02-26 23:55 | その他 | Comments(0)

南アフリカのサイ孤児保護施設で残虐な密猟


南アフリカの孤児サイたちの
保護施設を襲撃した密猟者の
許しがたい蛮行!


殺されたサイの子。
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(C) Thula Thula Rhino Orphanage


南アフリカの KwaZulu-Natal の
Thula Thula Rhino Orphnage は、
親を殺されたサイやその他の動物の
こどもの保護やリハビリをしている施設。


2月20日夜、その施設に重装備の武装をした
密猟者2名が押し入り、防犯カメラを壊し、
飼育スタッフを縛り上げ、彼らの目の前で
角目当てにサイの子どもを2頭、惨殺した。


数時間にわたる犯行のなかで、
密猟者たちは、ひとりの若い女性をレイプし、
他の飼育スタッフらを残酷に殴打した。

そして、2頭の生後18か月のシロサイ、
オスのImpy とメスのGugu を撃った。
2頭の角は、他の孤児サイに比べると
大きかったのだ。


Gugu ♀は即死したが、Impy ♂は、
生きている状態で角を残酷に奪われた。
そのときの拷問のような痛みを想像すると
本当に辛い。

Impy は、傷の状態がひどく回復の見込みがないため
事件の翌朝、安楽死の処置がとられた。


Impy
とThando の昼寝。
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(C) Thula Thula Rhino Orphanage


Impy ♂は、母親を密猟者に殺されたとき6日間、
動かない母親のそばを離れず、空腹で喉が
カラカラの状態だった。彼の体には母親の血痕が付着し、
死体から出る分泌物のきつい臭いがした、という。

Thula Thula Rhino Orphnage を率いる
Karen Trendler は、Impy を迎えたとき、
心のなかで、彼にこう言ったという。

「安心して。もうこんな目には合わせないから。」

しかし、悪夢のようなことが起きてしまった。


Gugu とThando
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(C) Thula Thula Rhino Orphanage


Gugu ♀は2015年の大晦日に母親が殺された。
その時彼女は生後5か月、トラウマで呆然とし、
脱水症状であった。

Thula Thula Rhino Orphnage で充分なケアを
受け成長したGugu は、今月下旬に彼女が生まれた
Private Reserve で野生に返される予定だった。



この施設では、翌週には密猟を防ぐために、この2頭の角を
切り取った後、他の場所に移す予定だったのである。

その直前の犯行ということは、情報の漏洩が
あった可能性もあるのだろうか??

2名の容疑者が逮捕された。


母親を密猟者に殺されて孤児になったサイが
心身の傷を克服して、ようやく安心して成長できる
ようになったところで、このような残酷なことが
繰り返されることには、限りない憤りを覚える。

そして、孤児サイがトラウマを克服し、
元気に独り立ちして野生に帰ることを
目指して日々、サイのこどもたちの世話を
していた人々に、ここまで非道なことをする
密猟者は本当に許しがたい。

自分自身を傷つけられる苦しみと同時に
大切に守ってきた命が残酷に痛めつけられるのを
長時間、目の前で見せられる苦しみを味わされた
人々の計り知れない絶望を考えるともう言葉がない。


参照記事 :
1.Armed Men Just Stormed A Rhino Orphanage To Kill Babies For Their Horns
2.Poachers kill two rhinos at South Africa's Thula Thula orphanage
3.Rhino Orphanage attacked.Please help.


参照記事3.より原文一部引用 :
In a brutal manifestation of how out of control the rhino situation is in South Africa, Thula Thula Rhino Orphanage was attacked, baby rhino/s killed, care-givers savagely beaten and a young woman sexually assaulted.


by dearhino | 2017-02-24 00:19 | 南アフリカ | Comments(0)

仏ラスコーの洞窟壁画に描かれたサイ

上野の科学博物館、
「世界遺産ラスコー展・
クロマニヨン人が残した洞窟壁画」
2月19日まで開催


(掲載画像は、同展の撮影可の展示物)
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フランスのラスコーの洞窟の発見は、まったくの偶然の産物。
1940年、地元の少年マルセルが飼い犬を連れて歩いていた
ところ、犬が穴に落ちてしまったことがきっかけだった。
秘密の地下通路を発見したと思った少年は、4日後に
友人とランプを持って再び訪れ、そこが絵のたくさん
書かれた古い洞窟であることに気づいた、という。

この洞窟は以前は公開されていたが、急速な劣化のため
1963年から非公開となり、1983年からは近くに
レプリカの洞窟「ラスコー2」が造られ一般公開され
観光客が訪れている。

今回のラスコー展では、実物大の壁画が再現された。

サイが描かれているのは、深さ5m の洞窟のなかで最も
深い部分にある「井戸の場面」と名付けられているところ。


下の画像は、クロマニヨン人によって2万年前に
この洞窟の壁面に描かれたサイの絵。当時のサイは、
現存のサイとちがって全身に体毛があることから
ケブカサイあるいはケサイと名付けられている。

実際には毛がフサフサ生えているのかもしれないが、
この絵で見る限りは、現存のサイの輪郭そのもので、
お尻や後ろ足、隆起部分がある背中の線、頭部など
今のサイの特徴が示されているように思われる。

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サイの尻尾の下に付けられた6つの黒い点は研究者に
謎だとされているが、素人にはサイはこのように尻尾を上げて
勢いよく後ろに尿を飛ばすので、それを表現しているように
思えてしまう。もしこれが排尿の場面だとしたら、
その時のサイの体勢というか腰つきを見事に描いている。


当時はマンモスの時代。
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ケサイとマンモス。
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サイが描かれている「井戸の場面」は、
特に謎が多いところとされている。

サイの向かって右側には、
トリの頭をした「トリ人間」が横たわり
その右手の下に、足長の鳥のように見えるものは
鳥を彫刻した投槍器だと考えられている。

「トリ人間」のさらに右側には、トリ人間の
頭を突くバイソンが描かれ、そのバイソンの腹部は
傷ついて腸が下にはみ出している、と解釈されている。

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上野動物園のクロサイの放飼場の前にも、ラスコーの壁画の
この場面についての解説パネルがありました。
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上野動物園のクロサイ・マロ♂
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by dearhino | 2017-02-06 19:31 | アート | Comments(0)