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親愛なる犀たちへ

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南アフリカは、ロンドン会議に不参加.

サイ角の高値の闇取引のせいで
自国のサイが昨年、一千頭も殺された
南アフリカが、46ヶ国が参加し
野生生物違法取引に関して
対策を協議したロンドン会議に
参加しなかったのは、なぜ?




参照記事 :
1.Rhinos: Why did South Africa skip a vital conference on illegal wildlife trade?

2.木原外務大臣政務官の「野生動植物違法取引に関するロンドン会議」出席(概要と評価)


2月13日に46ヶ国が参加して、野生動物の違法取引に
関するロンドン国際会議に南アフリカは参加しなかった。

世界のサイの80%の生息地であり、ここ4年間で
自国の2453頭のサイが殺され、10年~15年後には
絶滅するかもしれない状況下で南アフリカが、
なぜ会議に参加しなかったのか?

アフリカから参加したのは以下の17ヶ国。
アンゴラ、ボツワナ、カメルーン、チャド、コンゴ共和国、
コンゴ民主共和国、エチオピア、ガボン、ケニヤ、マラウィー、
モザンビーク、ナミビア、タンザニア、トーゴ、ウガンダ、
ザンビア、ルワンダ。

昨年、自国のサイが急増する密猟のために
絶滅してしまったモザンビークも参加していた。

南アフリカのズマ大統領は、2月9日に行われた一般教書演説で、
「ツーリズム」を雇用と経済発展のための5大重要分野のひとつに
位置づけることを強調している。

実際、アフリカのサファリでは、ビッグ5と言われる動物、
ゾウ、サイ、ライオン、ヒョウ、ケープ・バッファローが,
サファリ・ツーリズムおける雇用創出と海外観光客誘致の
最も重要な要素となるのだが。

ロンドン会議での南アフリカの不在が、今後、他のアフリカ諸国との間に
野生生物違法取引に関する取り組み姿勢に対立を引き起こす可能性も
考えられる。

しかし、それでも南アフリカが参加しなかった理由、
それは、南アフリカのエドナ環境大臣が、
2016年のCITES会議で、サイ角の”取引合法化”という、
ロンドン会議の方向性とは逆の提案をする計画を表明している、
ことに関係しているのであろう。

エドナ大臣は、失敗した場合に南アの国際的評価を大いに害する
リスクを負っても、サイ角の取引の合法化により、違法取引の
価格が下がり、密猟も減らすことができると考えている。


アジアのロンドン会議参加国は、バングラディッシュ、中国、
インドネシア、日本、マレーシア、ミャンマー、ネパール、フィリピン、
スリランカ、ベトナム。

サイ角製品の主たる消費国である中国、ベトナムも参加。

日本からのロンドン会議出席者は、木原外務大臣政務官だった。



参照記事1.より原文一部引用 :
"In London last week, international media scrambled to cover the high-level and much anticipated international conference on illegal wildlife trade. However, there was one notable absentee, namely South Africa."
by dearhino | 2014-02-25 00:57 | 南アフリカ | Comments(0)
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