これで、シロサイの
亜種のひとつである
キタシロサイは
地球上に僅か6頭
(♂2、♀4)となり、
繁殖への望みも殆ど断ち切られた。
参照記事 :
1.
Extremely Rare White Rhino dies in Kenya - His kind nearly Extinct.2.
Northern White Rhinoceros3.
Mort au Keniya d'un rarissime rhinoceros blanc du Nord:sous-espede est au bord de l'extinction.4.
Ça fait peur : la disparition prochaine du rhinocéros blanc du Nord現存するシロサイは、
約2万頭のミナミシロサイと
わずか数頭のキタシロサイである。
10月17日、ケニヤの Ol Pejeta 保護区で、
34才のオスのキタシロサイ、Suni が死亡。
シロサイの亜種のひとつである
キタシロサイは地球上に僅か6頭
(♂2、♀4)となり、しかも、
その繁殖への望みは断ち切られた。
なぜなら、Suni が唯一、
繁殖可能年齢のオスで、
残る2頭は既に高齢。
Suni は、1980年6月8日、
チェコの Dvur Kralove
動物園で生まれた。
その後、3頭のキタシロサイが誕生している
Dvur Kralove 動物園は、
飼育下のキタシロサイの
繁殖に成功した唯一の動物園である。
2009年、本来の生息地の環境におく方が
メスのホルモンの働きが有利になり
繁殖がしやすいのでは、ということで、
Dvur Kralove 動物園 から
Suni を含む2頭のオスと2頭のメスが
ケニヤの オルペジェタ Ol Pejeta 保護区に
移された。
Ol Pejeta 保護区を歩くSuni Photo(C):Barcroft Media
2012年には、Suni とNajin の交尾が確認されたが
繁殖には至らないまま、Suni の死を迎えることに
なってしまった。
<残る6頭のキタシロサイ>
●Ol Pejeta 保護区 :
Sudan ♂ 41才で繁殖年齢を超えている。
(3才のとき、スーダンからチェコへ)
Najin ♀ 1989年生まれ
Fatu ♀ 2000年生まれ
●米サンディエゴの Wild Animal Park :
Angalifu ♂ 42才
Nola ♀ 40才
チェコのDvur Kralove 動物園 :
Nabire ♀ 33才
微かな希望は、Dvur Kralove 動物園の
キタシロサイのオスの精子はすべて
ベルリンの野生生物研究所(IZW)に
保管されていること。
そして、もうひとつの最後の手段としての
試みは、2014年に1月にオルペジェタ保護区に
キタシロサイのメスとの繁殖のために
ミナミシロサイのオスを導入したことである。
言うまでもなく、異なる亜種間での繁殖は
望ましいことではないが、
遺伝子が混ざったとしても
キタシロサイの遺伝子を残すためには
やむを得ないという考え方だ。次の代で純血のキタシロサイと繁殖できればいいのだが。
死因は解剖の結果待ちであるが、
密猟の可能性は低いようだ。
キタシロサイは、アフリカの大地溝帯と
中央アフリカの密林に阻まれて、
ミナミシロサイとは分断された
数の少ない孤立したグループとなり、
「進化の犠牲者」とも言われ、
さらに、スーダン、中央アフリカ、コンゴ、
ウガンダの政治的混乱のなかでの、
密猟と生息地消失により急速に減少し、
野生のキタシロサイはいなくなった。
以下、参照記事1より原文一部引用:
The
northern white rhinoceros is one step closer to extinction with the death of Suni, one of only two breeding males left of his kind.