世界で最も注目されているサイは、知る人ぞ知る、
ケニヤのシロサイのスーダン。
3頭しか残らないキタシロサイのうちの1頭。
しかも唯一のオス、45才という
高齢の地球最後のキタシロサイ。
2月末、ケニヤのオルペジェタ自然保護区から
スーダンは後ろ足の感染症のため
健康状態がかなり悪い、というが発表あり、
場合によっては安楽死という可能性も
取り沙汰された。
キタシロサイのことを気にかけている
世界中の人々が最悪の事態を覚悟しつつ、
心から回復を祈った。
幸い数日後に、スーダンの食欲が戻り、
立ち上がることもできるようになった。
感染症の治療が今も続けられているが、
容態が安定してくれることを願う。
Photo(C):AP スーダン↑
残念ながら、スーダンは高齢で繁殖能力がなく
もう我々はキタシロサイの地球上での絶滅を
見届けるしかない。
キタシロサイの生息地は地形的に分断された
場所にあり以前から数は多くなかったが、
それでも1960年代には中部アフリカに約2300頭は
生息していたという。
しかしスーダン、コンゴ、ウガンダなど周辺国の
内戦が続き密猟や生息地破壊がさらなる減少をもたらし、
野生のキタシロサイはすでに絶滅してしまった。
現存する3頭は、チェコのドヴール・クラロベ動物園で
飼育されていたが、繁殖のためには本来の生息地に
近い環境がよいのではという期待から、2009年に
ケニヤのオルペジェタ自然保護区に移された。
このときもう1頭、スーダンより7才ほど若いオスも
一緒に送られたが、2014年死亡。
結局、ケニヤでの繁殖が
実現する結果にはならなかった。
ブログ内過去関連投稿
「唯一の繁殖可能性なキタシロサイのオスが死亡」
https://dearhino.exblog.jp/20318002/
(2014.10.24)
キタシロサイの完全な絶滅を回避できる
僅かな希望はある。
それは冷凍保存してある精子と卵子から人工授精し、
ミナミシロサイのメスを代理母として出産させる方法。
さらに今ではiPS細胞から卵子を作って受精卵を
作る方法も研究されている。しかし、マウスでは
成功しているもののサイでの応用実現には
10年以上かかる見通しだそうだ。
今のところ、キタシロサイが絶滅しても
シロサイが絶滅するわけではない。そのときには
地球に存在する唯一のシロサイの亜種となる
ミナミシロサイは、現在約2万頭生息している。
しかし、1日平均3頭のペースで密猟されているので、
早く密猟を止めないとミナミシロサイも絶滅の可能性が
高まる一方だ。
そして、オルペジェタ自然保護区の特別な施設で
暮らす最後の3頭のキタシロサイでさえも
密猟される危険があるので、レンジャーが24時間、
厳重に彼らを警備している。
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